1階層上の親ディレクトリパスを取得「ParentDirName」の解説
今回は、1階層上の親ディレクトリパスを取得するサブルーチンを解説していきます。
カレントディレクトのパスをするには「ThisWorkbook.Path」とPathプロパティを利用すれば、簡単に取得することができます。
処理内容によっては、1階層上のフォルダへファイルを出力したり、IE制御で画像を保存したりと利用することもでてきます。
そういう場合のプログラムもサブルーチン化させて置くと非常に便利ですね。
それでは見ていきましょう。
1階層上の親ディレクトリパスを取得するサブルーチン
Function ParentDirName() As String
With ThisWorkbook
ParentDirName = Left(.Path, InStrRev(.Path, "\") - 1)
End With
End Function
1階層上の親ディレクトリパスを取得するマクロ
Sub sample()
Debug.Print ParentDirName
End Sub
実行結果
今回は、値を取得するために戻り値が必要となりますのでfunctionマクロで対応しています。
引数はありません。
With ThisWorkbook
(省略)
End With
こちらでは、「Withステートメント」を利用してコードの省略化を行っています。同じオブジェクトを何度も記述する場合に非常に便利ですので、是非活用しましょう。
ParentDirName = Left(.Path, InStrRev(.Path, "\") - 1)
こちらでは1行で、親ディレクトリパスの取得を行っています。
「InStrRev」関数は、指定した文字列の中から指定したキーワードを後方から検索して見つかった位置を返します。
今回は、カレントディレクトリの文字列の中から「\」キーワードを後方から検索して位置を取得しています。
例えば以下がカレントディレクトのパス名だった場合は、「InStrRev(.Path, "\")」では、「24」を返します。
「\」の位置を取得したら、次は「LEFT」関数を利用して、親ディレクトリまでのパスを取得します。
処理文が短いのでその都度記述してもいいですが、何度も利用するものはサブルーチン化させましょう。
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近田 伸矢, 植木 悠二, 上田 寛
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