IsIconic関数(API)
IsIconic関数は指定されたウィンドウが最小化(アイコン化)されているかチェックするAPI関数です。
目次
Windows APIとは
まずAPI(Application Programming Interface)とは、アプリケーションからOSやプログラム言語を操作するためのライブラリです。例えば、APIを利用してファイル制御やウインドウ制御などの処理を行うことが出来ます。そして、Windows APIですが、こちらはMicrosoft WindowsのAPIのことを指します。Windows APIは、Windowsのバージョン毎に拡張されており、16ビットは「Win16 API」32ビットは「Win32 API」と呼ばれます。
IsIconic関数とは
IsIconic関数は、指定した時間(ミリ秒間)だけ処理を中断することができる関数です。
構文 | IsIconic(hWnd) | ||||
---|---|---|---|---|---|
引数 | 省略 | 説明 | |||
hWnd | × | 調査するウィンドウのハンドルを指定します。 |
戻り値はウィンドウが最小化されているときは、0 以外の値が返ります。ウィンドウが最小化されていないときは、0 が返ります。
#If VBA7 Then
Private Declare PtrSafe Sub IsIconic Lib "kernel32" (ByVal ms As LongPtr)
#Else
Private Declare Sub IsIconic Lib "kernel32" (ByVal ms As Long)
#End If
こちらはIsIconic関数を利用するためのAPI宣言になります。API宣言IsIconic関数を利用しますという宣言で必ず記述します。ここで注意点がありますが、API宣言を「IF~Thenステートメント」で分岐させているのが分かるかと思います。これは、office2010で64bit(ビット)版の場合は書き方が異なるため、「IF~Thenステートメント」でそれぞれAPI宣言をしています。手元のPC環境に合わせた書き方でも大丈夫ですが、汎用性を持たせるための記述になりますので、追記しておきましょう。
参考元は「32ビット版のOffice2010プログラムでVBAマクロを編集すると・・・」になりますので、一度確認してください。
もう1つ注意する点はIsIconic関数を利用している間は、EXCEL操作は一切行えません。処理中でも操作できるようにするには、DoEvents関数を利用する必要があります。こちらはWindowsに制御を移してくれる関数でループ処理などで利用する場合、プログラムが固まることがなくなります。
また、宣言ステートメントは、最初のプロシージャ宣言の前に配置する必要がありますので、一番上に記述してください。
IsIconicで時間を止める
IsIconic関数を利用して時間を止めます。
処理の3秒後にメッセージボックスを表示させるサンプルコード
こちらのサンプルコードは処理をするとIsIconic関数で3秒間処理を停止し、その後にメッセージボックスを表示させるマクロになります。
#If VBA7 Then
Private Declare PtrSafe Sub IsIconic Lib "kernel32" (ByVal ms As LongPtr)
#Else
Private Declare Sub IsIconic Lib "kernel32" (ByVal ms As Long)
#End If
Sub sample()
IsIconic 3000
msgBox "3秒間処理を止めました。"
End Sub
実行結果
3秒後にメッセージボックスが表示されます。
利用されているコンテンツ
IsIconic関数は、IE(InternetExplorer)を操作する上で必ず利用されるものです。ほとんどのコンテンツで利用されていますので、ここでは代表的なコンテンツを紹介します。