Adjustmentsオブジェクト
Adjustmentsオブジェクトについての解説になります。
- 親オブジェクト
- Adjustmentsオブジェクト
目次
Adjustmentsオブジェクトとは
Adjustmentsオブジェクトは、指定されたオートシェイプ オブジェクト、ワードアート オブジェクト、またはコネクタのすべての調整値が含まれます。調整値は、各調整ハンドルで調整を行うために図形が持つ値です。水平および垂直の両方で調整できるハンドルのように、2 つの調整を行える場合もあるので、図形は調整ハンドルの数よりも多い調整値を持つ場合があります。図形は、最大で 8 つまでの調整値を持ちます。
Adjustments オブジェクトを取得するには、Adjustments(index) プロパティを使用します。特定の調整値を取得する場合、引数 index に調整値のインデックス番号を指定します。
図形が異なると持つ調整値数が異なり、調整の種類が異なると、図形のジオメトリの変更方法が異なり、有効値の範囲も異なります。次の図は、右矢印の吹き出しの 4 つの各調整値が、吹き出しのジオメトリの定義にどのように影響するかを示しています。
調整可能な図形はそれぞれ別の調整セットを持つため、特定の図形の調整動作を調べるには、手動で図形のインスタンスを作成し、マクロ レコーダーをオンにして調整を行い、次に記録したレコードを調べる方法をお勧めします。
次に、異なる種類の調整の有効な調整値の範囲をまとめたものを示します。通常、有効値の範囲を超える値を指定すると、最も近い有効値が調整に割り当てられます。
右矢印吹き出しを追加するサンプルコード
こちらでは、右矢印吹き出しを追加するマクロになります。
Sub sample()
Set myDocument = Worksheets(1)
Set rac = myDocument.Shapes.AddShape(msoShapeRightArrowCallout, _
10, 10, 250, 190)
With rac.Adjustments
.Item(1) = 0.5 ' テキスト ボックスの幅を調整する
.Item(2) = 0.15 ' 矢印の頭の幅を調整する
.Item(3) = 0.8 ' 矢印の頭の長さを調整する
.Item(4) = 0.4 ' 矢印の軸の幅を調整する
End With
End Sub
実行結果
解説
myDocument に右矢印吹き出しを追加し、調整値を設定します。図形は 3 つの調整ハンドルしか持っていませんが、4 つの調整を持つことに注意してください。3 番目と 4 番目の調整は、矢印の頭と軸の間のハンドルに対応します。
Adjustmentsオブジェクトの親オブジェクト一覧
親オブジェクト名 | 内容 |
---|---|
Shapeオブジェクト | オートシェイプ、フリーフォーム、OLE オブジェクト、またはピクチャなど描画レイヤのオブジェクトを表します。Shape オブジェクトは、Shapes コレクションのメンバーです。Shapes コレクションは、文書のすべての図形を表します。 |
ShapeRange コレクション | 文書の図形セットである図形範囲を表します。図形範囲には、単一の図形から文書内のすべての図形までを含めることができます。つまり、文書内のすべての図形、または選択したすべての図形を含む図形範囲を作成できます。たとえば文書にある、最初の 3 つの図形、選択したすべての図形、または文書のすべてのフリーフォームを含む ShapeRange コレクションを作成できます。 |
Adjustmentsオブジェクトのプロパティ一覧
- Application プロパティ
- Count プロパティ
- Creator プロパティ
- Item プロパティ
- Parent プロパティ
近田 伸矢, 植木 悠二, 上田 寛
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