プロシージャの適用範囲(スコープ)
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前回は、Propertyプロシージャについて詳しく解説しました。今回は、プロシージャの適用範囲(スコープ)について解説します。
目次
プロシージャの適用範囲(スコープ)
プロシージャには適用範囲があります。適用範囲を指定するにはユーザー定義型の範囲と同様にキーワード「Private」と「Public」を利用します。それでは、それぞれどのように処理されるか確認してみましょう。
キーワードPrivate
Module1
Sub sample()
Dim n As Integer
n = 5
MsgBox "戻り値:" & addition(n)
End Sub
Module2
Private Function addition(n As Integer) As Integer
addition = n + 10
End Function
Module1のsampleプロシージャを実行した結果です。
キーワードPrivateで宣言したプロシージャはモジュール内のみで有効となります。Module1のsampleプロシージャとModule2のadditionプロシージャは他のモジュール同士ですので、sampleプロシージャを実行するとコンパイルエラーで「コンパイルエラー:SubまたはFunctionが定義されていません。」と表示されます。
キーワードPublic
Module1
Sub sample()
Dim n As Integer
n = 5
MsgBox "戻り値:" & addition(n)
End Sub
Module2
Public Function addition(n As Integer) As Integer
addition = n + 10
End Function
Module1のsampleプロシージャを実行した結果です。
キーワードPublicで宣言したプロシージャはすべてのモジュール内で有効となります。ですので、Module1のsampleプロシージャを実行してもコンパイルエラーとならず、実行結果のように表示されます。
尚、プロシージャの既定値はキーワードPublicですので、キーワードを記述しない場合は常にキーワードPublicが適用されます。
まとめ
今回は、プロシージャの適用範囲(スコープ)について詳しく解説しました。ここまででプログラムの基本はマスターできたかと思います。次回は、プログラムの制御構文について解説します。
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