フレーム内フォーム選択「frameFormSelect」の解説

前回は、フレーム内のフォーム入力について解説しましたが、フレームを取得してからのフォーム処理もまったく同じです。
用は、該当するドキュメントを指定することができれば処理の方法は変わらないということです。
VBAでIE操作をする場合の基本は、「入力」「選択」「クリック」「値取得」ですので、あとは応用でこなしていきましょう。
それでは「選択」の解説をしていきます。

スポンサー リンク

フレーム内フォーム選択のサブルーチン


Sub frameFormSelect(objIE As InternetExplorer, _
                  nameValue As String, _
                  tagValue As String)

 'フレームのオブジェクトを取得する
 Set objFrame = objIE.document.frames

 For i = 0 To objFrame.Length - 1
  'フレームドキュメントのオブジェクトを取得する
  Set objFrameDoc = objFrame(i).document

  'セレクトボックスの選択
  For Each objTag In objFrameDoc.getElementsByTagName("select")

   If objTag.name = nameValue Then

    For Each objOption In objTag.getElementsByTagName("option")

     If InStr(objOption.outerHTML, tagValue) > 0 Then

      objOption.Selected = True

      GoTo label01

     End If

    Next

   End If

  Next

 Next

label01:

End Sub

※ドラッグ(スワイプ)すると全体を確認できます。

フレーム内フォーム選択のマクロ

Sub sample()

 Dim objIE  As InternetExplorer

 '本サイトを起動
 Call ieView(objIE, "http://www.vba-ie.net/code/test2.html")

 '出身地のセレクトボックスを選択
 Call frameFormSelect(objIE, "pref", "福岡")

End Sub

※ドラッグ(スワイプ)すると全体を確認できます。

実行結果

formセレクト自動選択

こちらの処理で「出身地」を自動選択します。
引数について以下の3つを設定しています。

引数名データ型内容値の事例初期値省略
objIEInternetExplorerIEオブジェクトobjIE,objIE2×
nameValueStringname属性の名前文字列"pref"×
tagValueString選択するoptionタグ内の一意のキーワード文字列"福岡"×
frameFormSelect("IEオブジェクト","name属性の名前文字列","選択するoptionタグ内の一意のキーワード文字列")

「objIE」はオブジェクトを入力します。
「nameValue」はname属性の値を入力します。
「tagValue」には、選択するoptionタグ内の一意のキーワード文字列を入力します。


Set objFrame = objIE.document.frames

※ドラッグ(スワイプ)すると全体を確認できます。

こちらでフレーム情報を取得します。


For i = 0 To objFrame.Length - 1
(省略)
Next

※ドラッグ(スワイプ)すると全体を確認できます。

Lengthプロパティはフレームの数を取得します。
今回のフレーム数は2ですが、フレームは0からスタートするので、-1で処理数を合わせています。


Set objFrameDoc = objFrame(i).document

※ドラッグ(スワイプ)すると全体を確認できます。

こちらでループ毎にフレームのドキュメントを取得していきます。


For Each objTag In objFrameDoc.getElementsByTagName("select")

 If objTag.name = name Then

  For Each objOption In objTag.getElementsByTagName("option")

   If InStr(objOption.outerHTML, tagValue) > 0 Then

    objOption.Selected = True

    GoTo label01

   End If

  Next

 End If

Next

※ドラッグ(スワイプ)すると全体を確認できます。

こちらの処理は「formSelectサブルーチン」と同じ処理になります。
フレームドキュメント内でまずselectタグを取得して、さらにoption要素内にキーワード文字列が含まれているかチェックして選択しています。最後に完了したら、Gotoステートメントを利用してループ脱出という流れです。

次回は「フレーム内フォームクリック」について解説していきます。

次の記事: VBAでIEのフレーム内フォームクリックのサブルーチン化 >>

Excel VBAでIEを思いのままに操作できるプログラミング術 Excel 2013/2010/2007/2003対応

近田 伸矢, 植木 悠二, 上田 寛

IEのデータ収集&自動操作のプログラミング本はこの1冊だけ!IEの起動やポップアップウィンドウ、表示を制御する基本的なコードはもちろん、テキストボックスやラジオボタン、表、ハイパーリンクなどのHTML部品を制御する方法など、自動操作に欠かせないノウハウを丁寧に解説。

VBAのIE制御についてのQ&A掲示板

↑VBAのIE操作で分からない事があればこちらの掲示板よりご質問ください。

ExcelのVBA初心者入門

↑こちらはVBAをマスターできるよう初心者向けのエクセルVBA入門コンテンツになります。

目次

IE操作に便利なツール

こちらでは、これまでに紹介したIE(InternetExplorer)操作で便利な機能をツール化しています。無償でダウンロードできますので、目的に合わせたご利用ください。

IEのメソッド・プロパティ

こちらでは、IE(InternetExplorer)オブジェクトのメソッド・プロパティをまとめています。

IE操作のVBA関数

こちらでは、エクセルVBAのIE(InternetExplorer)操作で利用されたVBA関数をまとめています。

IE操作のステートメント

こちらでは、エクセルVBAのIE(InternetExplorer)操作で利用されたステートメントをまとめています。ExcelのVBAで基本的な部分になりますので、しっかり理解しましょう。

IE制御のVBAコード

こちらでは、これまでに作成したIE(InternetExplorer)操作で役立つサブルーチンをまとめています。
全てをコピーする必要はありませんが、目的に合わせたサブルーチンをご利用ください。