Applicationオブジェクト(後半)

Applicationオブジェクトについての解説になります。

オブジェクトとはエクセルのワークブック・ワークシート・セル・グラフ・オートシェイプなど、操作の対象となるもののことを言います。また、複数のオブジェクトの集合体はコレクションと呼ばれます。

例えば、以下の図で説明すると、ワークブック・ワークシート・セルはオブジェクトですが、ワークシート全体はコレクションとなります。

VBAのオブジェクト

目次

Applicationオブジェクトのプロパティ一覧

プロパティ名内容
ActiveCell最前面に表示されているアクティブ ウィンドウまたは指定されたウィンドウでのアクティブ セル(Rangeコレクション)を返します。
ActiveChartアクティブなグラフ シートまたは埋め込みグラフ(Chartオブジェクト)を返します。
ActivePrinter現在使用しているプリンタの名前を設定します。
ActiveSheet作業中のブックおよび指定されたウィンドウまたはブックのアクティブ シート(一番手前のシート)を表すオブジェクトを返します。
ActiveWindow最前面に表示されているアクティブ ウィンドウ(Windowオブジェクト) を返します。
ActiveWorkbook一番手前に表示されているアクティブ ウィンドウ内にあるブック(Workbookオブジェクト)を返します。
AddIns[アドイン] ダイアログボックス([ツール]-[アドイン])に表示されるすべてのアドインを表すAddInsコレクションを返します。
AlertBeforeOverwritingドラッグアンドドロップ編集中に空白でないセルを上書きする場合、警告メッセージを表示するかどうか選択できます。
AltStartupPath代替起動フォルダの名前を設定します。
AnswerWizardAnswerWizardオブジェクトを返します。
Applicationオブジェクトを返すプロパティです。
ArbitraryXMLSupportAvailableMicrosoft Office ExcelのXML機能が使用可能かどうかを示すブール型(Boolean)の値を返します。
AskToUpdateLinksTrueの場合、リンクを設定しているファイルを開くときに自動的にリンクを更新せず最初にメッセージを表示します。
AssistantAssistantオブジェクトを返します。
AutoCorrectExcelのオートコレクト機能の設定を表すAutoCorrectオブジェクトを返します。
AutoFormatAsYouType
ReplaceHyperlinksTrue(既定値)の場合、入力されたハイパーリンクは自動的に書式化されます。
AutomationSecurityプログラムからファイルを開くときに使用するセキュリティ モードを表すMsoAutomationSecurityクラスの定数を設定します。
AutoPercentEntryTrue の場合、表示形式にパーセンテージが設定されているセルに値が入力されても、自動的に値を100倍にしません。
AutoRecover一定の時間間隔ですべての形式のファイルをバックアップするAutoRecoverオブジェクトを返します。
Buildビルド番号を返します。
CalculateBeforeSaveTrue の場合、ブックを保存する前に再計算を行います。
Calculation計算方法のモードを設定します。
CalculationInterruptKeyExcel が計算を実行しているときに中断できるキーを指定するXlCalculationInterruptKeyクラスの定数を設定します。
CalculationStateExcelで実行されているすべての計算について、アプリケーションの計算状態を示すXlCalculationStateクラスの定数を返します。
CalculationVersionバージョン番号を返します。
CallerVisual Basicを呼び出した方法についての情報を返します。
CaptionExcelウィンドウのタイトルバーに表示される名前です。
CellDragAndDropTrueの場合、セルのドラッグアンドドロップ編集を行うことができます。
アクティブ シートがワークシートのとき、そのワークシートにあるすべてのセル(Rangeオブジェクト)を返します。
Chartsブックのすべてのグラフ シートを表すSheetsコレクションを返します。
ClipboardFormats現在クリップボードにあるオブジェクトで使用できる形式を数値の配列として返します。
Columns作業中のワークシートのすべての列を表すRangeオブジェクトを返します。
COMAddInsExcelに現在インストールされているCOMAddInsコレクションへの参照を返します。
CommandBarsExcel コマンドバーを表すCommandBarsコレクションを返します。
CommandUnderlinesMacintosh版Excelのアクセスキーの下線表示の状態を示す値を設定します。
ConstrainNumericTrue の場合、手書き認識機能が数字と記号だけに制限されます。
ControlCharactersTrueの場合、右から左の言語での制御文字をExcelで表示します。
CopyObjectsWithCellsTrueの場合、セルと共にオブジェクトの切り取り、コピー、抽出、および並べ替えをできるようにします。
Creator指定されたオブジェクトを作成したアプリケーションを32ビットの整数値で返します。
CursorExcelのマウスポインタの形状を設定します。
CursorMovement使用しているビジュアルカーソルまたはロジカルカーソルを示す値を設定します。
CustomListCount組み込みのリストを含むユーザー設定リストの数を返します。
CutCopyMode切り取りモード、またはコピー モードの状態を示す値を設定します。
DataEntryModeデータ入力モードの状態を示す値を設定します。
DDEAppReturnCode前回受け取ったDDE応答メッセージから、アプリケーション所定のDDEリターン コードを返します。
DecimalSeparator小数点の記号として使用する文字を設定します。
DefaultFilePathファイルを開くときにExcelが使う既定のパス(カレントフォルダ名)を設定します。
DefaultSaveFormatファイルを保存する既定の形式を設定します。
DefaultSheetDirectionExcel で表示される新しいウィンドウまたはワークシートの既定の方向を設定します。
DefaultWebOptionsドキュメントをWeb ページとして保存するとき、またはWebページを開くときにExcelで使用するアプリケーションレベル全体での属性を含むDefaultWebOptionsオブジェクトを返します。
Dialogsすべての組み込みダイアログ ボックスを表すDialogsコレクションを返します。
DisplayAlertsTrueの場合、マクロの実行中に特定の警告やメッセージを表示します。
DisplayClipboardWindowOfficeのクリップボードを表示できる場合はTrueを返します。
DisplayCommentIndicatorコメントとコメントマークをセルに表示する方法を設定します。
DisplayDocumentActionTaskPane[文書操作]作業ウィンドウを表示するには、Trueに設定します。
DisplayExcel4MenusTrueの場合、Excel4.0のメニュー バーを表示します。
DisplayFormulaBarTrueの場合、数式バーを表示します。
DisplayFullScreenTrueの場合、Excelは全画面表示になります。
DisplayFunctionToolTipsTrueの場合、関数のボタン名を表示できます。
DisplayInsertOptionsTrueの場合、[挿入オプション] ボタンが表示されます。
DisplayNoteIndicatorTrueの場合、コメントのあるセルにコメント マークを付けコメントを表示します。
DisplayPasteOptionsTrueの場合、[貼り付けオプション] ボタンを表示できます。
DisplayRecentFilesTrueの場合、最後に使用されたファイルリスト(編集履歴)を[ファイル] メニューに表示します。
DisplayScrollBarsTrueの場合、すべてのブックのスクロール バーを表示します。
DisplayStatusBarTrueの場合、ステータス バーを表示します。
EditDirectlyInCellTrueの場合、セル内編集を有効にします。
EnableAnimationsTrueの場合、行や列の挿入および削除をスライド表示します。
EnableAutoCompleteTrueの場合、オートコンプリート機能を有効にします。
EnableCancelKeyWindows版Excelの場合は、Ctrl+Breakキー、Escキーによる実行中のプロシージャに対するユーザーの割り込みの処理を指定します。
EnableEventsTrueの場合、指定されたオブジェクトに対してイベントが発生します。
EnableSoundTrueの場合、Microsoft Officeでサウンドを使用できます。
ErrorCheckingOptionsアプリケーションのエラー チェックオプションを表すErrorCheckingOptionsオブジェクトを返します。
Excel4IntlMacroSheets指定されたブックのすべてのExcel4.0インターナショナルマクロ シートを表すSheetsコレクションを返します。
Excel4MacroSheets指定されたブックのすべてのExcel4.0マクロ シートを表すSheetsコレクションを返します。
ExtendListTrueの場合、リストに追加される新しいデータの書式および数式の適用を自動的に拡張します。
FeatureInstallインストールされていない機能が必要なメソッドやプロパティを呼び出すときに、どのように処理するかを設定します。
FileConvertersシステムに組み込まれているファイル コンバータの情報を返します。
FileDialogファイル ダイアログのインスタンスを表すFileDialogオブジェクトを返します。
FileFindこちらはMacintoshでのみ使用されます。
FileSearchファイル検索で使用されるFileSearchオブジェクトを返します。
FindFormatプロパティセルの書式の検索条件の設定や取得を行います。
FixedDecimalプロパティTrueの場合、FixedDecimalPlacesに設定されている桁数で小数点位置を固定します。
FixedDecimalPlacesFixedDecimalがTrueの場合、固定する小数点位置の桁数を設定します。
GenerateGetPivotDataピボットテーブルレポートのデータが取得できる場合はTrueを返します。
Height[Excel]ウィンドウの高さを表します。
HinstanceExcelを呼び出しているインスタンスのインスタンスハンドルを返します。
HwndExcelウィンドウの最上位レベルのウィンドウハンドルを示す長整数型(Long)の値を返します。
IgnoreRemoteRequestsTrueの場合、リモートDDE要求を無視します。
InteractiveTrueの場合、Excelが対話モードになります。
International現在の国/地域のプロパティに関する情報を返します。
IterationTrueの場合、反復計算によって循環参照を解決します。
LanguageSettingsExcelの言語設定に関する情報を含むLanguageSettingsオブジェクトを返します。
Left画面の左端から[Excel]ウィンドウの左端までの距離です。
LibraryPath[Library]フォルダへのパスを返します。
MailSessionアクティブなMAPI メールセッションがあるときは、そのセッションの番号を16進数の文字列として返します。
MailSystemホストマシンに組み込まれているメールシステムを返します。
MapPaperSizeTrueの場合、別の国/地域の標準用紙サイズ(たとえばA4)で書式化された文書が自動的に調整され、自分の国/地域の標準用紙サイズ(たとえばレター)で正しく印刷できるようになります。
MathCoprocessorAvailableTrueの場合、数値演算コプロセッサが利用可能です。
MaxChange循環参照は各反復計算によって解決できます。
MaxIterationsExcelが循環参照を解決したときの、最大反復回数を設定します。
MouseAvailableTrueの場合、マウスが使用可能です。
MoveAfterReturnTrueの場合、Enter(Return)キーが押されるたびにアクティブセルの位置が移動します。
MoveAfterReturnDirectionセルでEnter キーを押したときに、どの方向にあるセルがアクティブになるかを設定します。
Name指定されたオブジェクトの名前を設定します。
Namesブックのすべての名前を表すNamesコレクションを返します。
NetworkTemplatesPathテンプレートが保存されているネットワーク パスを返します。
NewWorkbook新しいブックを作成したときに発生します。
ODBCErrors最新のクエリ テーブルまたはピボットテーブル レポートの操作で発生したすべてのODBCエラーを含むODBCErrorsコレクションを返します。
ODBCTimeoutODBCクエリの時間制限を秒単位で設定します。
OLEDBErrors最新のクエリテーブルまたはピボットテーブルレポートの操作で発生したすべてのODBCエラーを含むODBCErrorsコレクションを返します。
OnWindowウィンドウがアクティブにされたときに実行するプロシージャの名前を設定します。
OperatingSystem現在のオペレーティング システムの名前とバージョンを返します。
OrganizationName設定されている所属名を文字列として返します。
Parentオブジェクトを返すプロパティです。
Path指定されたアプリケーションの絶対パスを表す文字列を返します。
PathSeparatorパスセパレータ(\)を返します。
PivotTableSelectionTrueの場合、ピボットテーブルレポートの選択範囲を有効にします。
PreviousSelections選択されたセル範囲または名前で、4 つ前までを配列として返します。
ProductCodeExcelのグローバル一意識別子(GUID)を返します。
PromptForSummaryInfoExcelでは、ファイルを初めて保存するときにプロパティ(ブック情報)を表示するかどうかを選択できます。
Rangeセルまたはセル範囲を表すRangeオブジェクトを返します。
ReadyExcelアプリケーションの準備ができている場合はTrueを返し、準備ができていない場合はFalseを返します。
RecentFiles最近使用したファイルのリストを表すRecentFilesコレクションを返します。
RecordRelativeTrueの場合、マクロ記録で相対参照が使われています。
ReferenceStyleExcelのセル参照および行と列の見出しを、A1形式またはR1C1形式のどちらで表示するかを設定します。
RegisteredFunctionsREGISTER 関数、または REGISTER.ID関数によって登録された、ダイナミックリンクライブラリ(DLL)、またはコードリソースの関数についての情報を返します。
ReplaceFormatセルの書式を置換する際の置換の基準を設定します。
RollZoomTrueの場合、IntelliMouseはスクロールではなくズーム機能を実行します。
RowsApplicationオブジェクトでは、アクティブ シートのすべての行を表すRangeオブジェクトを返します。
RTDRTDオブジェクトを取得します。
ScreenUpdatingTrueの場合、マクロの実行中に画面表示を更新します。
SelectionApplicationオブジェクトでは、アクティブ ウィンドウで現在選択されているオブジェクトを返します。
Sheetsブックのすべてのシートを表すSheetsコレクションを返します。
SheetsInNewWorkbookExcelで新規ブックに自動的に挿入されるシート数を設定します。
ShowChartTipNamesTrueの場合、グラフにヒント名を表示します。
ShowChartTipValuesTrueの場合、グラフにヒント値を表示します。
ShowStartupDialogTrue(既定値)の場合、Excelアプリケーションで[新しいブック]作業ウィンドウが表示されます。
ShowToolTipsTrueの場合、ツールバーのボタン名を表示します。
ShowWindowsInTaskbarTrueの場合、開かれている各ブックごとに別々のWindowsタスクバー ボタンを表示します。
SmartTagRecognizersアプリケーションのSmartTagRecognizersコレクションを返します。
SpeechSpeechオブジェクトを返します。
SpellingOptionsスペル チェックのオプションを表すSpellingOptionsオブジェクトを返します。
StandardFont標準フォント名を文字列として設定します。
StandardFontSize標準フォントサイズをポイント単位で設定します。
StartupPathExcelの起動フォルダの絶対パスを返します。
StatusBarステータスバーの文字列を設定します。
TemplatesPathテンプレートが保存されているローカルパスを返します。
ThisCellRangeオブジェクトとして呼び出されるユーザー定義関数が入っているセルを返します。
ThisWorkbook現在実行中のマクロ コードが記述されているブック(Workbookオブジェクト)を返します。
ThousandsSeparator桁区切り記号として使用する文字を設定します。
Top画面の端から[Excel]ウィンドウの上端までの距離です。
TransitionMenuKey現在、Microsoft Excelで設定されている代替キーまたはヘルプ キーを設定します。
TransitionMenuKeyActionExcelのメニュー キーが押されたときの動作を設定します。
TransitionNavigKeysTrueの場合、Lotus1-2-3形式のキー操作ができるようになります。
UsableHeightアプリケーションウィンドウ領域内で、ウィンドウが使うことのできる範囲の最大限の高さをポイント単位で返します。
UsableWidthアプリケーションウィンドウ領域内で、ウィンドウが使うことのできる範囲の最大限の幅をポイント単位で返します。
UsedObjectsブック内で割り当てられているオブジェクトを表すUsedObjectsオブジェクトを返します。
UserControlTrueの場合、アプリケーションが表示またはユーザーによって作成または起動されたことを示します。
UserLibraryPathユーザーのコンピュータのどこにCOMアドインがインストールされているかを返します。
UserName現在設定されているユーザー名を示す文字列を設定します。
UseSystemSeparatorsTrueの場合、数値を表示する際にシステムの桁区切り記号を使用します。
ValueApplicationオブジェクトでは、常に"Microsoft Excel" を返します。
VBEVisual Basic Editorを表すVBEオブジェクトを返します。
VersionExcelのバージョン番号を返します。
Visibleオブジェクトを表示するか、非表示にするかを設定します。
Watchesワークシートを再計算するときに追跡される範囲を表すウォッチ(Watchesオブジェクト)を返します。
Widthアプリケーションウィンドウの左端から右端までの距離を設定します。
Windowsブックのウィンドウを表すWindowsコレクションを返します。
WindowsForPensTrueの場合、Microsoft Windows for Pen Computingを実行中です。
WindowStateウィンドウの状態を設定します。
Workbooks開かれているすべてのブックを表すWorkbooksコレクションを返します。
WorksheetFunctionWorksheetFunctionオブジェクトを返します。
Worksheetsブックのすべてのワークシートを表すSheetsコレクションを返します。

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VBAのステートメント

こちらでは、エクセルVBAの事例で利用したステートメントをまとめたものです。ExcelのVBAには様々な機能が用意されていますので一度ご確認ください。

VBAのオブジェクト

こちらでは、エクセルVBAの事例で利用したオブジェクトをまとめたものです。ExcelのVBAには様々な機能が用意されていますので一度ご確認ください。

VBAのプロパティ

こちらでは、エクセルVBAの事例で利用したオブジェクトのプロパティをまとめたものです。ExcelのVBAには様々な機能が用意されていますので一度ご確認ください。

VBAのメソッド

こちらでは、エクセルVBAの事例で利用したオブジェクトのメソッドをまとめたものです。ExcelのVBAには様々な機能が用意されていますので一度ご確認ください。

VBAのイベント

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