エクセルVBAのOn Error Resume Nextステートメントを利用してプログラムのエラーを無視する方法について解説しています。
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こちらでは、On Error Resume Nextステートメントを利用して、プログラムのエラーを無視する方法について解説しています。
また、ステートメントとは「命令文」と訳されるようにコンピュータに具体的な動作を指定する最小単位のプログラムです。主にマクロの挙動を制御する構文や文法を指します。通常は1行で完結する部分を指しますが、If~Thenなど複数行にまたがる部分を意味することもあります。
こちらでは、On Error Resume Nextステートメントを利用して、プログラムのエラーを無視する方法について解説します。On Error Resume Nextステートメントは、実行時エラーが発生してもプログラムを中断せずにエラーが発生したステートメントの次のステートメントから実行を継続します。オブジェクトを操作する場合は、On Error GoTo ステートメントではなく、このステートメントを使ってください。
On Errorステートメントは実行時エラーが発生してもプログラムを中断せずにエラーが発生したステートメントの次のステートメントから実行を継続します。
MsgBox関数はダイアログボックスにメッセージとボタンを表示し、どのボタンが押されたかを示す整数型の数値を返します。
今回のVBAコードはプログラムのエラーを無視するマクロを確認しますが、まずは以下の処理を実行してみてください。
Sub sample()
Dim i As Integer
i = "VBA"
MsgBox "変数iは" & i & "です。"
End Sub
※ドラッグ(スワイプ)すると全体を確認できます。
sampleプロシージャのSubステートメントに引数は設定されていません。最初にDimステートメントで変数iに整数型(Integer)を宣言しています。 次に変数i」に文字列の「VBA」が格納されていますが、変数iには整数しか格納できませんので、この時点で以下の実行時エラーが発生し処理が中断します。これを回避するためにOn Error Resume Nextステートメントを利用してエラーを無視していきます。
こちらが、プログラムのエラーを無視するマクロになります。
Sub sample()
On Error Resume Next
Dim i As Integer
i = "VBA"
MsgBox "変数iは" & i & "です。"
errorhndler:
MsgBox "変数の値が間違っています。"
End Sub
※ドラッグ(スワイプ)すると全体を確認できます。
「変数iは0です。」のメッセージボックスが表示されます。
最初にOn Error Resume Nextステートメントを設定しています。エラーの発生が予測される処理の前に記述します。後の処理は先ほど実行時エラーが発生した内容と同じですが、変数iに文字列を格納する際に発生していたエラーを無視して次の「MsgBox "変数iは" & i & "です。"」を実行しています。ただし、変数iには文字列を格納できないため、メッセージには「0」が表示されています。
ちなみに実際にプログラムを再開させているのはResumeステートメントになります。Resumeステートメントは、エラー処理ルーチンの終了後に、プログラムの実行を再開するステートメントで、Resume Nextステートメントがエラーを発生されたステートメントの次のステートメントから再開するステートメントになります。一般的に「On Error Resume Next」が利用されますので、そのまま覚えましょう。
今回はOn Errorステートメントを利用して、プログラムのエラーを無視する方法について解説しました。次回は、一度設定したプログラムのエラー処理を無効にする方法について解説します。
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