VBAのIE制御

こちらでは、WorkbookオブジェクトのNameプロパティを利用して、Excelのブック名を取得する方法について解説しています。

プロパティとはオブジェクトの属性を指します。属性とは、そのオブジェクトの情報そのものです。プロパティはその値を取得したり、設定することもできます。プロパティを利用するにはオブジェクト名とプロパティ名の間に「.(ピリオド)」で結んで記述します。

オブジェクト名.プロパティ名

また、プロパティを設定する場合は以下のように「=(イコール)」を記述し設定値を代入します。

オブジェクト名.プロパティ名 = 設定値

目次

• はじめに
• 利用するプロパティ・関数について
  • Nameプロパティ
  • MsgBox関数
• 指定したブック名を取得するサンプルコード
  • 実行結果
  • 解説
• ブック内の全てのブック名を取得するサンプルコード
  • 実行結果
  • 解説
• まとめ
• エクセルVBAのブック操作一覧

はじめに

こちらでは、Nameプロパティを利用したExcelの指定したブック名を取得にする方法について解説します。今回は、WorkbookオブジェクトのNameプロパティを利用しますが、NameプロパティはWorkbookオブジェクト以外でも利用されますので、どのオブジェクトで利用できるかも確認してください。

利用するプロパティ・関数について

• Nameプロパティ
• MsgBox関数

Nameプロパティとは

WorkbookオブジェクトのNameプロパティは指定されたブック名の取得及び設定をします。

MsgBox関数とは

MsgBox関数はダイアログボックスにメッセージとボタンを表示し、どのボタンが押されたかを示す整数型の数値を返します。

指定したブック名を取得するサンプルコード

今回のVBAコードはExcelの指定したブック名を取得するマクロになります。

Sub sample()

    MsgBox Workbooks(1).Name

End Sub

※ドラッグ(スワイプ)すると全体を確認できます。

実行結果

解説

sampleプロシージャのSubステートメントに引数は設定されていません。Workbookオブジェクトには「インデックス番号1」ブックが設定されています。そして、MsgBox関数の引数にWorkbooks(1)オブジェクトのNameプロパティの値を設定し、メッセージボックスにWorkbooks(1)オブジェクトのブック名を表示させています。最後はEndステートメントを利用してsampleプロシージャを終了させます。

ブック内の全てのブック名を取得するサンプルコード

今回のVBAコードはExcelのブック内の全てのブック名を取得するマクロになります。

Sub sample()

    Dim wb As Object

    For Each wb In Workbooks
    
        MsgBox wb.Name
        
    Next

End Sub

※ドラッグ(スワイプ)すると全体を確認できます。

実行結果

開いている全てのブック名をメッセージボックスで表示します。

解説

最初にDimステートメントでオブジェクト変数stにオブジェクト型(Object)を宣言しています。 次にFor Each～Nextステートメントを利用して格納する変数にはオブジェクト変数stをコレクションにはWorkbooksコレクションを設定しています。これによりコレクションに含まれるWorkbookオブジェクトの数だけ次の行の処理を繰り返し行います。

繰り返し処理はMsgBox関数とWorkbookオブジェクトのNameプロパティを利用して全てのブック名を取得しメッセージボックスに表示させています。

全てのブック名は配列にも格納することができますので、処理の内容に合わせてカスタマイズしてください。

まとめ

今回は、WorkbookオブジェクトのNameプロパティを利用して、Excelのブック名を取得する方法について解説しました。次回は、エクセルVBAでExcelブックのパスを取得する方法について解説します。

エクセルVBAのブック操作一覧

• ブックを作成する
• 新しいウィンドウを開く
• ブックをアクティブにする
• ブックを開く
• ブックを閉じる
• ブックを上書き保存する
• ブックを別名で保存する
• ブック保存時のファイル形式を設定する
• ブックが変更されているかをチェックする
• ブック名を取得する
• ブックのパスを取得する
• ブック数を取得する
• ブックを保護する