VBAでブックが変更されているかのチェック

Excelブックが変更されているかのチェック

こちらでは、WorkbookオブジェクトのSavedプロパティを利用して、Excelのブックが変更されているかをチェックする方法について解説しています。

プロパティとはオブジェクトの属性を指します。属性とは、そのオブジェクトの情報そのものです。プロパティはその値を取得したり、設定することもできます。プロパティを利用するにはオブジェクト名とプロパティ名の間に「.(ピリオド)」で結んで記述します。

オブジェクト名.プロパティ名

また、プロパティを設定する場合は以下のように「=(イコール)」を記述し設定値を代入します。

オブジェクト名.プロパティ名 = 設定値

はじめに

こちらでは、Savedプロパティを利用したExcelのブックが変更されているかをチェックする方法について解説します。こちらはブックが変更されていた場合は、ファイルを保存するなど条件分岐で利用されることが多いので覚えておきましょう。

利用するプロパティ・関数について

今回利用するプロパティ・関数は以下になります。

Savedプロパティ
MsgBox関数

Savedプロパティとは

WorkbookオブジェクトのSavedプロパティはブックが変更されているかどうかの値を返します。値が「True」の場合はブックが最後の保存された状態から変更されていないことを示し、「False」の場合はブックが変更されたことを示します。

変数 = Workbooks("ブック名").Saved
変数 = Workbooks(インデックス番号).Saved

Savedプロパティ

MsgBox関数とは

MsgBox関数はダイアログボックスにメッセージとボタンを表示し、どのボタンが押されたかを示す整数型の数値を返します。

MsgBox "表示させる文字列"

MsgBox関数

ブックが変更されているかをチェックするサンプルコード

今回のVBAコードはExcelのブックが変更されているかをチェックするマクロになります。まずは、ブックを一度保存した状態で以下の処理を行ってみます。


Sub sample()

    If Workbooks("Book1.xls").Saved = False Then
    
        MsgBox "ブックに変更があります。"
    
    Else
    
        MsgBox "ブックに変更はありません。"
    
    End If

End Sub

※ドラッグ(スワイプ)すると全体を確認できます。

実行結果

解説

sampleプロシージャのSubステートメントに引数は設定されていません。Workbookオブジェクトには「Book1.xls」ブックが設定されています。そして、If～Then～Elseステートメントの条件式に「Workbooks("Book1.xls").Saved = False」が設定されています。Savedプロパティの「False」は変更されたことを示しますので、こちらの処理はブックに変更があった場合は「MsgBox "ブックに変更があります。"」を変更がない場合は「MsgBox "ブックに変更はありません。"」を処理されます。

今回は変更していませんので、MsgBox関数の「MsgBox "ブックに変更はありません。"」が処理されました。最後はEndステートメントを利用してsampleプロシージャを終了させます。

次に変更した場合を確認するためにA1セルに「VBA」の文字列を入力してから実行すると、ブックが変更されていますので、以下のように「MsgBox "ブックに変更があります。"」が処理されます。