Str関数
Str関数は、VBA関数の中で文字列操作関数に分類される関数です。
目次
Str関数とは
Str関数は、バリアント型 (内部処理形式 String の Variant) の値を返します。数式の値を文字列で表した値 (数字) で返す文字列処理関数です。
構文 | Str(number) | |
---|---|---|
引数 | 省略 | 説明 |
number | × | 引数 number には有効な数式を長整数型 (Long) で指定します。 |
数値を文字列に変換すると、戻り値の先頭に符号を表示するためのスペースが常に確保されます。数値が正の場合は、Str 関数の戻り値の先頭にスペースが挿入されます。このスペースはプラス記号を意味します。
日付、時刻、通貨、ユーザー定義の書式などで数値を書式設定するときに、Format 関数を使います。Str 関数と異なり、Format 関数を使用して変換した場合は、引数 number の先頭にスペースは挿入されません。
Str 関数は、ピリオド (.) だけを有効な小数点記号として認識します。異なる小数点記号を使用する場合は、CStr 関数を使って数値を文字列に変換します。
Str関数のサンプルコード
次の例は、Str 関数を使って、数値を文字列で表した値で返します。数値を文字列に変換すると、符号を表示するためのスペースが必ず先頭に確保されます。
Sub sample()
Dim MyString
MyString = Str(459) ' " 459" を返します。
MyString = Str(-459.65) ' "-459.65" を返します。
MyString = Str(459.001) ' " 459.001" を返します。
End Sub
実行結果
解説
文字列操作関数一覧
関数名 | 内容 |
---|---|
Asc | 文字列内にある最初の文字の文字コードを返します。 |
AscB | 文字列内にある最初のバイトコードを返します。 |
AscW | 文字列内にあるISOコードの文字を返します。 |
Chr | 指定したコードに対応する文字を返します。 |
ChrB | 指定したコードに対応するバイトデータを返します。 |
ChrW | 指定したコードに対応するISOの文字を返します。 |
Format | 式を指定した書式に変換します。 |
Hex | 指定した文字列を16進数で返します。 |
InStr | 検索対象文字列の指定した位置から指定した文字列を検索し、最初に見つかった文字位置を返します。 |
InstrB | 検索対象文字列の指定したバイト位置から指定した文字列を検索し、最初に見つかったバイト位置を返します。 |
LCase | 大文字のアルファベットを小文字に変換します。 |
Left | 文字列の左端から指定した文字数分の文字列を抽出します。 |
LeftB | 文字列の左端から指定したバイト数分の文字列を抽出します。 |
Len | 文字列の文字数を返します。 |
LenB | 文字数のバイト数を返します。 |
Ltrim | 文字列の先頭のスペースを削除した文字列を抽出します。 |
Mid | 文字列の指定した位置から指定した文字数分を抽出します。 |
MidB | 文字列の指定したバイト位置から指定したバイト数分を抽出します。 |
Oct | 指定した文字列を8進数で返します。 |
Right | 文字列の右端から指定した文字数分の文字列を抽出します。 |
RightB | 文字列の右端から指定したバイト数分の文字列を抽出します。 |
Rtrim | 文字列の末尾のスペースを削除した文字列を抽出します。 |
Space | 指定した数のスペースを返します。 |
Str | 数式の値を文字列に返します。 |
StrComp | 文字列を比較した結果を返します。 |
StrConv | 文字列を変換した結果を返します。 |
String | 指定した文字コードに対応する文字を指定した文字数だけ並べた文字列を返します。 |
Trim | 文字列の先頭と末尾のスペースを削除した文字列を抽出します。 |
Ucase | 小文字のアルファベットを大文字に変換します。 |
Val | 文字列を数値に変換します。 |